メアリーノートン「床下の小人たち」シリーズ
1「床下の小人たち」
2「野に出た小人たち」
3「川をくだる小人たち」
4「空をとぶ小人たち」
5「小人たちの新しい家」(第5巻は、4巻が出版された約20年後に出版されたものです。)
物語は親戚のおばさんと女の子のやり取りから始まります。女の子が、編み棒をなくしてしまい、どんなに探しても見つかりません。そんな時おばさんは女の子に言うのです。「この家にもいるんじゃないだろうね!?」「借りぐらしの人たちがさ。」
借りぐらしの人たちは、小人です。人間の家の床下に暮らしています。その生活は、人間に見つからないように、こっそりと、人間の物を借りてきて成り立っているのです。
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今回はイギリスの児童書です。
ジブリ映画のアリエッテイの原作を読んでみたいと思い、このシリーズを読みました。
ジブリの映画では、小人たちの生活のほんの一部分を切り取っただけですが、本の中では大冒険が繰り広げられています。
1〜4巻で物語は完結しました。が、後から5巻が出されたので、4巻の内容が一部くつがえされていました。
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この物語の文章が、私にはとても心地よいです。
書かれている情景が目に浮かぶようです。
小さな物がなくなった時に、
”もしかしたら借りぐらしの小人が持って行ったのかも”
そんな風に考えられたら、毎日の生活がちょっと楽しくなりそうです。
イギリスの児童文学は、内容もなかなか難しく、読解力が必要で、大人でも読みごたえがありました。