本のある ゆたかな暮らし

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塩沼亮潤「人生生涯小僧のこころ」

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塩沼亮潤「人生生涯小僧のこころ」

生まれ育った仙台の家を出て、奈良県吉野山金峯山寺での修行に入り、千日回峰行や四無業を行った記録や、その様な過酷な行を経て得た悟りについて書かれています。生い立ちや修行僧時代、金峯山寺を出て仙台の慈眼寺の住職になるまでの流れの中で、塩沼さん自身が考えたこと、悟られたこと等が書かれています。

 

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この本は、夫が読んでいた本です。私も読んでみました。

 

千日回峰行や四無業は本当に過酷な行であり、生きるか死ぬか…という極限状態の中で悟りを得るというものでした。挑戦したこと自体が凄いことだと思いました。

 

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仏教とは関係なく、生きる上で大切なことが塩沼さんの言葉で綴られています。

今の自分の心に残った言葉をまとめますと…

「人生というのは、あなたの思い通りにならないようにセッティングされています。それをどう克服するか、そこからどう感謝の気持ちを導いてくるのか、これが試合の内容です。…試合の相手は自分自身です。」

「自分に与えられた生活が自分の希望とかけ離れていても ”もっとほしい、もっとこうなりたい、どうして自分は不幸なんだ”と苦しみの中に自分を追いやらず、これが今の自分に授けられた最高のものなのだと思い”30点もらってありがとうございます、0点よりいいです、何もないよりありがたいです”と感謝の気持ちをもつこと。」

 

仏教を信仰しているわけではないのですが、実際に塩沼亮潤さんに会って話を聞いてみたくなりました。