柚木麻子「ナイルパーチの女子会」
女友達が1人もいない主人公のOL。普段気に入って読んでいるブログの著者と偶然出会います。友達になれそうだと意気投合する2人ですが…
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「条件がそろえば、ある型に収めさえすれば、人の心は自分の思うように動き出すと思ってるよな…」なぜだか、この言葉が印象に残っています。
同性の友達に固執する主人公のOL。
その執着が狂気としか思えませんでした。
作品の中で言われている、同性の友達がいないと、人として欠落していると周りから思われる風潮。
現実世界でも、本当にそういうところがあるように思えるんですよね。
私の場合は主婦なので、ママ友関係の世界が思い浮かびました…汗
私自身は、"友達が多い=人間的にも優れている”ではないと考えています。
社交的で大人数で過ごすのが好きな人もいれば、一人で静かに過ごすのが好きな人もいますよね。
友達が欲しくても、自分と気が合う人と巡り合えなかった人もいると思います。
いつも一緒にいるから友達とも限りませんし。
よく、結婚相手や恋人のことを運命の出会いと言いますが、
友達こそ運命の出会いのように思えます。