本のある ゆたかな暮らし

本を読んで心豊かに暮らしたい

2019-11-01から1ヶ月間の記事一覧

垣谷美雨「夫の彼女」

垣谷美雨「夫の彼女」 妻と夫の彼女と思われる若い女性が、中身だけ入れ替わってしまいます。戻り方がわからず、入れ替わったまま生きていくしかない!とそれぞれが奮闘する事になるのですが… *** 中身(魂)が入れ替わるという設定はよく見かけますが、…

白河三兎「ふたえ」

白河三兎「ふたえ」 高校2年生。もうすぐ修学旅行。クラスの中で地味で目立たない"ぼっち"達が、班編成で1つの班に集められます。その中には自分のことを「俺」と呼ぶ破天荒な転校生もいます。(転校生は女子です。) 修学旅行当日、転校生が思いもよらない行…

川口俊和「コーヒーが冷めないうちに」

川口俊和「コーヒーが冷めないうちに」 喫茶店フニクリフニクラには、時間を移動できる座席があります。ただし、時間を移動するためには非常に面倒なルールがあるのです。そんな不思議な喫茶店で起きた出来事が描かれた物語です。 *** 時間を移動できると…

角野栄子「キキに出会った人びと」「キキとジジ」

角野栄子「キキに出会った人びと」「キキとジジ」 魔女の宅急便シリーズの特別編です。 「キキに出会った人びと」では、おソノさんやコリコの町の町長さん、ヨモギさん等、魔女の宅急便シリーズの脇役として登場した人達の物語です。おソノさんの切ない過去…

朱野帰子「真壁家の相続」

朱野帰子「真壁家の相続」 祖父が亡くなり、法学部の学生である主人公が、親族から相続の手続きを任される事になります。しかし、祖父が一人暮らしをしているはずの実家には、謎の男が居候しており、一家の相続問題に色々と口を挟んでくるのですが… *** …

白河三兎「田嶋春にはなりたくない」

白河三兎「田嶋春にはなりたくない」 主人公はサロペットがトレードマークの大学生。周囲の人からはタージと呼ばれています。法律を遵守し、間違っていることは逐一訂正しないと気がおさまらず、見て見ぬ振りが一切できない性格のため、浮いた存在です。そん…

原田マハ「キネマの神様」

原田マハ「キネマの神様」 映画とギャンブルが大好きな主人公の父親。その父親が主人公も巻き込みつつ、とんでもないことを引き起こして行くのです。 *** 登場するのは個性的で面白い人ばかりです。 そして、みんな映画を愛しています。 物語の後半は、主…

朝井リョウ「死にがいを求めて生きているの」

朝井リョウ「死にがいを求めて生きているの」 意識が戻らずに植物状態で病院に入院している南水智也と、毎日のように見舞いに来る堀北雄介。二人は幼稚園の頃からの幼馴染です。はたから見ると二人の間には友情があるように見えるのですが… *** 長い話で…

西加奈子「きりこについて」

西加奈子「きりこについて」 この話は、猫の語りで物語が進んでいきます。主人公のきりこ。周りから見ると、きりこは美人でも可愛くもありません。しかし、両親から愛情をたっぷり受けて育ったため、きりこ自身は自分がブスだということに気付いていませんし…

林真理子「中島ハルコの恋愛相談室」

林真理子「中島ハルコの恋愛相談室」 口を開けば自慢話、上から目線で自分はいつも正しいと信じてやまない中年女の中島ハルコが、周りの人の仕事や恋愛にアドバイスしていきます。(口を挟むとも言えます…笑) *** 軽い読み物にオススメです。 ちなみに、こ…

三浦しをん「神去なあなあ日常」「神去なあなあ夜話」

三浦しをん「神去なあなあ日常」 都会育ちの主人公が、山以外には何も無い田舎へ強制的に送り出されます。そこで林業の仕事をすることになるのですが…。 この話には続編があります。「神去なあなあ夜話」です。こちらも読みました。 番外編ではなく続編とい…

柚木麻子「さらさら流る」

柚木麻子「さらさら流る」 付き合っていた時に、恋人に撮影を許したヌード写真。主人公は自分のヌード写真がネット上に流出していることに偶然気づきます。その写真は6年前のもの。誰も自分だと気づかないのではないか…それともみんな知っているのか…悩み苦…

垣谷美雨「定年オヤジ改造計画」

垣谷美雨「定年オヤジ改造計画」 定年を迎え、家に居るようになった常雄。男尊女卑のような感覚がいまだに当たり前だと思っています。そのため、妻は精神疲労で夫源病になり、30代の娘からは冷めた目で見られる毎日。男同士ということもあり、息子だけはわか…

原田マハ「美しき愚かものたちのタブロー」

原田マハ「美しき愚かものたちのタブロー」 日本に西洋画の美術館を作ろうと奮闘した、松方幸次郎。そして松方亡き後に、松方コレクションをフランスから日本に移管するために奮闘した人達の話です。 *** 物語の舞台が戦前から戦後にかけての時代であるた…

角野栄子「ラストラン」

角野栄子「ラストラン」 74歳の主人公。人生残りあと少し。やっちゃおうかな、私のラストラン。ということで、母親の生まれた家まで大好きなバイクで行くことにします。そしてそこで不思議な出会いがあるのです。 *** 日常にちょっとのファンタジーを…と…

朝井リョウ「武道館」

朝井リョウ「武道館」 小さい頃から、歌ったり踊ったりする事が大好きで、アイドルになる夢を叶えた主人公の愛子。アイドルの仕事と自分自身の生活(人生)が両立できずに葛藤します。 *** アイドルだって人間なのに、世間のアイドル像はアイドルを人間扱い…

白河三兎「計画結婚」

白河三兎「計画結婚」 誰もが振り向く美人だけれど、シャイで、天邪鬼で、強がっているくせに実は繊細で…、売られたケンカは相手を徹底的に打ち負かすまで許さない…とにかく性格がものすごく厄介な、静香。そんな静香が結婚することになり、船上ウェディング…

角田光代「対岸の彼女」

角田光代「対岸の彼女」 専業主婦の小夜子と会社を経営する葵。社長である葵は世間を騒がせた事件を起こした過去があり…高校生時代の過去と大人になってからの現在の話が混ざり合いながら、女性同士の人間関係が描かれています。 *** 専業主婦である小夜…

塩沼亮潤「人生でいちばん大切な三つのことば」

塩沼亮潤「人生でいちばん大切な三つのことば」 他の国では当たり前にできているのに、現代の日本では失われてきている人としてのマナー。人間として向上するためのヒントを「ありがとう」「すみません」「はい」という3つの言葉をキーワードにして書かれて…

湊かなえ「往復書簡」

湊かなえ「往復書簡」 手紙のやり取りを通してストーリーが進んでいく構成になっています。3つの物語があって、どれも過去を明かしていくミステリーです。 *** 手紙のやり取りを通して物語が進んでいきます。 手紙のやり取りだけなのに、世界観が伝わって…

渡辺和子「置かれた場所で咲きなさい」

渡辺和子「置かれた場所で咲きなさい」 ノートルダム清心学園理事長の渡辺和子さんが書いた本です。自分の体験を交えつつ、前向きに生きていくための言葉が綴られています。 *** 置かれた場所こそがあなたの咲く場所。 私は正直、最近は、咲けない日が多…

原田マハ「たゆたえども沈まず」

原田マハ「たゆたえども沈まず」 19世紀末のパリ。浮世絵を売りさばく日本人と売れない画家ゴッホ。そして兄ゴッホを支える弟。 今までの芸術ではなく、自分だけの表現、新しい芸術のために奮闘します。 *** この物語は、史実を元に書かれたフィクション…

角田光代「ひそやかな花園」

角田光代「ひそやかな花園」 いつも思い出す夏の記憶。いくつかの家族が集まってどこかのウッドハウスで過ごしていた。一緒に居た子ども達は誰で、なぜそこに参加していたのか…物語が進むにつれ、その理由が明かされていきます。また、それぞれの苦しみも。 …

水野敬也「夢をかなえるゾウ」シリーズ

水野敬也「夢をかなえるゾウ」シリーズ 冒頭の写真には2冊しか写っていませんが、 「夢をかなえるゾウ」「夢をかなえるゾウ2 ガネーシャと貧乏神」「夢をかなえるゾウ3ブラックガネーシャの教え」と、シリーズ3作品あります。 ※2020年「夢をかなえる…

角野栄子「魔女の宅急便」シリーズ

角野栄子「魔女の宅急便」シリーズ 1「魔女の宅急便」2「キキと新しい魔法」3「キキともうひとりの魔女」4「キキの恋」5「魔法のとまり木」6「それぞれの旅立ち」 キキは小さな町に住む魔女の女の子。魔女の母親と人間の父親の間に生まれました。13歳の満…

柚木麻子「ナイルパーチの女子会」

柚木麻子「ナイルパーチの女子会」 女友達が1人もいない主人公のOL。普段気に入って読んでいるブログの著者と偶然出会います。友達になれそうだと意気投合する2人ですが… *** 「条件がそろえば、ある型に収めさえすれば、人の心は自分の思うように動き出…

垣谷美雨「四十歳未婚出産」

垣谷美雨「四十歳未婚出産」 他に恋人がいる年下の部下の子どもを妊娠してしまった主人公。もうすぐ40歳。その部下に妊娠の事を告げるかどうか…産むかどうか…葛藤する日々が始まります。 *** この本の中には、まだまだ日本に残っている様々な差別がたくさ…

朝井リョウ「何者」「何様」

朝井リョウ「何者」 この本の続編で「何様」もあります。 こちらも読みました。 「何者」→「何様」の順番通り読むことをお勧めします。 就職活動をする大学生の話です。今時の学生らしく、自分の事をSNSで発信します。SNSの発言を交えながら物語は進んでいき…

三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」「まほろ駅前番外地」「まほろ駅前狂騒曲」

三浦しをん「まほろ駅前多田便利軒」シリーズ 「まほろ駅前多田便利軒」「まほろ駅前番外地」「まほろ駅前狂騒曲」と続きます。(順番通りに読む事をオススメします。) 駅前で便利軒を運営する主人公の元に、高校時代の同級生が転がり込んできます。(高校時代…

小川糸「ツバキ文具店」「キラキラ共和国」

小川糸「ツバキ文具店」 この本には続編があります。 「キラキラ共和国」です。 こちらも読みました。 (順番通り読むことをお勧めします。) 鎌倉にあるツバキ文具店を祖母から引き継いだ主人公。文具店ではあるものの、代書が主な仕事です。様々な代書依頼、…