本のある ゆたかな暮らし

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新海誠「(小説) 言の葉の庭」

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新海誠  小説版「言の葉の庭


この本は、映画「言の葉の庭」を新海誠監督がご自身で小説化したものです。映画では、主人公の孝雄と雪野ふたりの視点から語られる作品だったようですが、小説では、孝雄と雪野の他に孝雄の母と兄、雪野の同僚等、より多くの語り手が登場します。

 

学校をサボり、一人になりたくて行った国定公園で、孝雄は一人の女性に出会います。「また会うかもね…もしかしたら、雨が降ったら」女性から別れ際に言われた言葉が頭から離れません。そして雨の日を待ち焦がれるようになるのです。


***


物語は、和歌を取り入れつつ進む、切なくも希望に満ちたラブストーリーです。

 

万葉集の時代には、恋は「孤悲」と書かれていたそうです。

孤独に誰かを想う気持ちを、作者は描きたかったようですよ。(あとがきにありました。)


映画は見たことがありませんが、本を読んでみて、映像でも見てみたいと思いました。


雨の日の公園や、主人公達の心情をどうやって表現しているのか…気になります。