朝倉かすみ「声出していこう」
舞台は札幌。地下鉄の駅で通り魔事件が起きました。サバイバルナイフで12~13人を傷つけた犯人は逃走中。その傍らで営まれている、登場人物達それぞれの日常が描かれた物語です。6つの物語が入っている本で、1つ1つの物語が少しずつつながっています。
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登場人物は、中学生や高校生、浪人生、主婦など様々ですが、どの人もみんな個性的でおもしろかったです。
共通の話題として、通り魔事件が出てきます。
結局最後まで、犯人の明確な名前は出てきませんが、なんとなく誰が犯人か分かるような、分からないような…（私の読み込みが足りなかったのかもしれませんが…）
みんな事件よりも、日常を生きていました。
日常の、自分を中心とした世界を、生きていました。
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自分が思う自分より、実は自分はかっこよくないんだ…だけどそれが自分なんだ。それで良いじゃないか。
だから、声出していこうよ！元気にさ！
最後まで読んだ時、私はそんな風に感じました。
