朝井リョウ「チア男子!!」
一馬は両親を亡くし、入院中の祖母と2人で暮らしています。晴希は柔道一家に生まれ、姉の晴子と共にずっと柔道をしてきましたが、肩を壊してしまいました。一馬と晴希。2人は幼馴染で、子どもの頃から柔道をしてきた仲間だったのですが、柔道を辞め、「男子チア」を始めることにします。実は一馬の両親は、昔チアの選手とコーチだったのです。男子チアに集まってきたのは個性的な人ばかり。そしてメンバーの共通点は自分を変えたい!という意思でした。
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夢中で読めました。
男子チア。ほとんどのメンバーが初心者です。倒立から始まって、1つ1つ技を習得していきます。
チアは女がやるものだという固定観念や冷たい目、短期間でできるわけないという嘲笑、そしてメンバーそれぞれが心の中に抱えている問題や葛藤や不安や罪悪感…それらを全部乗り越えて、成長していく姿には感動しました。