加藤浩美「たったひとつたからもの —息子・秋雪との六年— 」
この本は小説ではなく実話です。著者は秋雪くんのお母さんです。ダウン症と重い心臓の障害を抱えて生まれた秋雪くんとその家族の生活が、写真と共に綴られています。
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生まれた時、障害を知らされた時、余命を宣告された時…など、その時の気持ちがありのままに綴られています。
子どもを思う母としての気持ち。
私にも子どもがおりますので、自分のことのように涙が出ました。
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「人の幸せは、命の長さではないのです。」という言葉がすっと心に入ってきました。
納得できました。
本の中の写真に写っている秋雪くんの表情を見ればわかります。本当にいい笑顔で写っているのですから。
未来のことはわかりません。
今の命を生きる。今を生きる。
それは誰にとっても、本当に大切なことだと思いました。